116 震災孤児のために立ち上がる 作曲家 三枝成彰 ①

“電話でキッス”はポール・アンカのヒット曲(1961年)やけど、電話はヨッサンの大切なインタビュー・ツールなのだ!!?

あれは1989年7月16日。クラシック音楽界の帝王カラヤンが亡くなった日。すわ!えらいこっちゃ、追悼番組を作らなアカン。(ヨッサンの頭の回路が右往左往…)せや、朝比奈隆先生にインタビューや!カラヤンと朝比奈先生は同い年(1908年4月5日と7月9日生まれ)阪急六甲のご自宅までデンスケ(収録機)担いでホイホイ出かける時間が惜しい。電話や‼かくして、朝比奈先生から電話インタビューで“永久保存盤”のようなお話しを頂いた。

クラシック音楽界の重鎮が去って久しいが、先日、朝比奈先生を引き合いに出したお方がいらっしゃった。作曲家・三枝成彰(さえぐさ しげあき)さん。大阪の文化を憂いでこんな発言をS紙に「現在の大阪の文化は崩壊している。大阪の人たちが文化、芸術を必要としていないからだ…」。東京芸大の大学院生だったころ夜行列車で大阪にコンサートを「当時、日本のクラシック音楽は西高東低で大阪が中心だった。それを支えたのが朝比奈さんであり、大阪フィルだった」と語っているが、まさに本音が‼

三枝さんは実は関西の生まれ(1942年7月8日、西宮市)で、朝比奈先生と同じ7月生まれ。だからこそ大阪音楽文化が気になって仕方がないのかも???!

そんな三枝成彰さんに緊急電話インタビューでご登場いただいたのは(震災後1年)今年3月11日の番組だった。

S:三枝成彰 Y:ヨッサン

Y「この1年、色んな応援をされました。(去年の)4月20日にサントリーホールでチャリティコンサート。さすが、三枝さんだと思いましたヨ‼」

S「みんな、タダで集まってくれまして、出演するのに1万円かかるんですよ。(ギャラなし)1万円を払わないとオーケストラも合唱団もソリストも舞台に乗れない」

Y「錚々たる出演者でした」。これが凄すぎるのだ。やっぱり音楽文化は東京一局集中、有名どころはやっぱり東京だと痛感・実感…落胆(ヨッサンがインタビューした方、お仕事した方だけでも)…千住真理子、熊本マリ、佐藤しのぶ、村治佳織、仲道郁代、清水和音、川井郁子、奥村愛、姿月あさと、布袋寅泰、小林研一郎…。

S「チケットは15分で完売。チケット入手した人は会場で1万円以上を(バケツに)入れてもらったんです。チャリティバザーもやったりして“3561万6783円”の寄付金でした」

Y「それで、いま…」

S「実は、立ち上げているのが“一般社団法人3・11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構――3・11塾”なんです。これは、学校の勉強の家庭教師ですとか、塾ですとか、ピアノを習ってたけど、(震災で)ピアノが無くなっちゃって、ピアノ欲しいし、先生も欲しい、今までバレエ、サッカーやってたとか…そういう月謝みたいなものは文部省から出ませんので、月謝を出してあげる。

一番心配しているのは学業が遅れてしまうこと。ご両親がいなかったり、お父さまが勤めてて、お母さまを亡くした方は家に帰ると誰もいない。勉強しなくなっちゃって学業がおろそかになるといけない…と思いまして、家庭教師をつけて学校の勉強が遅れないようにするとか、そういう支援をしようとしているんです。今、(2012年3月)両親を亡くされた方240人、どちらかの親を亡くされた方が2000人いると言われてるんです。そういう方を20年かけて、ゼロ歳、1歳、2歳児が社会人になるまで支援する組織を立ち上げました」…音楽では救えないと激痛した三枝さんの熱き思いが(電話回線から)伝わった。(よしかわ・ともあき FM大阪くらこれ企画プロデューサー)

116miki

三枝成彰さん

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