127「勉強のない国」に憧れて… 木の実ナナ

“男はつらいよ・寅さんシリーズ”の歴代マドンナ…吉永小百合、松坂慶子、池内淳子、若尾文子、真野響子、都はるみ、竹下景子…etcの中で“レオタードに編みタイツ”姿が似合う、観てみたい女優は⁉(フ~ゥン)

その名は木の実ナナ。見事な姿態に飛び散る汗を撒き散らす(ような)パッション!ステッキを操る“ショー・ガール”は素敵でしたが…そんな彼女が寅さんの第21作でもライトに輝きキラキラ光っていました…。

あれは寅さん出演の1年前、1977年4月8日。東京新橋演舞場の楽屋。第一期“ベルばら”のトップスター・宝塚歌劇団・安奈淳さんとナナさんとの(超多忙のお二人の)隙間をぬっての対談が実現したのですが、ま~ァ、ナナさんのお喋りが踊りだすこと‼

N:木の実ナナ  A:安奈淳

N「私ネ、中学3年の時、高校受験する時に、勉強が大嫌いでネ」、A「ワッ、同じ!」

N「今でこそ、台詞とか振り付けは覚えるけど、勉強は嫌いで、何とか“勉強の無い国”へ行きたいと思ったの。で、私は子供の頃から大将で男っぽかったんで、男の格好に憧れもあったし、宝塚に入って、踊って歌って、勉強もしないで(済む)と思って、内緒で願書出したこともあるの」

A「受けなかったの?」

N「受ける前に親に見つかって、頼むから高校だけは行ってくれって言われて、いやいや受験に行った帰りに新宿のジャズ喫茶に行ったら、偶然オーディションやってて、受けちゃったのよ。それに受かって、渡辺プロへ入っちゃったの。だからもしかしたら宝塚に入ってたかもしれない」

A「今頃は、男役で凄かったかもネ!!?」

本当はジャズ喫茶でのオーディションは友人が受ける筈だったけど、緊張のあまり、司会者が“じゃあ、君(ナナ)が代わりに歌って”と指名されたとか。人生紙一重…だから面白い。面白いと言えば…こんな話も。

N「ナナよく舞台で怪我をするの。近眼で、弱視に近いんです」

A「同じ。私も弱視に近いの。レンズ入れてるの」

N「私、入れてない」

A「じゃ、今見えないでしょ⁉」

N「少ししか見えないネ、昔から眼鏡かけないんで、見えるような顔して歩いてるから、デビューした当時は生意気だって、随分怒られたワ」

A「ウ~ン」

N「それが近眼のくせにあまり大怪我がなかったんです。転ぶのが上手でね、気がつかない間に転んだり、ぶつかったり、横向いたら、いるはずの人がいなかったり。

この間、ナナが3年前からやっている“ショーガール”で、『出べそ』って客席に出っ張ってる舞台で照明の中でいい気持ちでネ、燕尾服で、シルクハットかぶって、ステッキ持って、“テッケケ、テケテケ”なんて踊ってたら、あると思ってた舞台がなくて、ストーンって落っこっちゃったの。目の前にお客さんがいるその前に、綺麗にアグラかいて落ちてるの。お客さんと顔合わして、お客さんがビックリしたような顔してるし、照明さんは(ナナを)探してるでしょ、急にいなくなっちゃたんだから。“尾てい骨”モロに打っちゃって痛いんだけど、“痛い!”って言うと、転んだと思われるでしょ。転んでません、これは順番どおりですって顔して(舞台に)上っていったのよ‼」

A「ワァ~!私はチョコチョコあるの」

N「ありそうね」

A「この間、(織田)信長やった時に、一番最後に、大見得切って、槍を振り回して、にらんで音が小さくなって幕が下りるシーンがあったの。あんまり張り切りすぎて、槍の先にカツラひっかけちゃった。信長って独特のカツラでしょ‼カツラが全部取れちゃって、ズル剥け(ずるむけ)オデコ丸出しでね。大爆笑のうちに終ったの。緞帳が下りるのが遅くって、泣きながら…」

N「ハハハ…」ステージ泣き笑い…命がけだから魅力があるんだ。(よしかわ・ともあき FM大阪くらこれ企画プロデューサー)

137kinomi

ミュージカル「イカれた主婦」に主演した木の実ナナさん(左端)

 

 

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