おとなの文化村(720)  手描きの鯉のぼり工房 髙田武史さん

今夜のお客様は手描きの鯉のぼり工房「堺五月鯉幟 髙儀」六代目、髙田武史さんです。

髙田さんは昭和29年(1954年)、明治元年創業・堺五月鯉幟工房を営む家の次男として生まれました。大学卒業後、自動車販売会社に就職し営業マンの道を歩んでこられましたが、昭和56年(1981年)、おじいさまの死を機に家業を継ぐことを決意、父で五代目の為八さんに師事。昭和63年、伝統工芸後継者作品展で大阪府知事賞受賞、平成6年大阪府伝統工芸士、平成14年堺市ものづくりマイスター認定、大阪府工芸功労者表彰、大阪伝統工芸品産業振興協議会会長賞受賞ほか海外にも出展。いまや全国でも数軒という手描きの鯉のぼり工房を堺浜寺で継承する六代目髙田武史さん。先代からのものづくりの心を引き継ぎ、時にはアゲインストの風に立ちむかい、時代の波を泳ぐ「堺五月鯉幟」のいまをそして未来を語っていただきましょう。

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おとなの文化村(719)  一茶庵宗家 佃一輝さん

今夜のお客様は「一茶庵宗家」当代、佃一輝さんです。

佃さんは1952年(昭和27年)、江戸後期から文人趣味の茶や花を継承している一茶庵宗家に生まれました。大阪中央区大手通に現存する「一茶庵宗家」その建物の一部は嘉永元年1748年創建で、国の登録文化財に指定されています。文人茶、文人煎茶の再生をはかり、1990年代から美術館やコレクター、美術商とタイアップして、ピカソ、ポロック、キリコ、ウォフォールなどのヨーロッパ、アメリカの美術作品や中国・日本の美術品や茶道具を取り合わせて用いる特有の文人茶ワールド「文会(ぶんかい)」を展開する一茶庵。文会とは、江戸時代以来の煎茶の色々な味覚と、絵画や書の作品の印象や深い意味とをリンクさせて語り合う煎茶会。作法や形式にとらわれない、江戸時代の文人さろんの現代版です。今夜は3月30日に世界文化社から出版された新著「茶と日本人、二つの茶文化とこの国のかたち」をご紹介しながら、茶の湯と文人茶を対比しながら、侘び茶がなぜ茶道になったか、文人茶と煎茶道は違う、など難しいお題を、おとなの文化村スタイルでゆるーくお伝えしてまいりましょう。2012年6月、千日前トリイホールで開催された「上方文化再生フォーラム」で佃さんのお話を聞き「煎茶道」も初めて知ったというノイリン、佃さんと久々のご対面です。

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おとなの文化村(718)  大阪公立大学 初代学長 辰巳砂昌弘さん

今夜のお客様は大阪市立大学と大阪府立大学が統合、4月1日に開学した「大阪公立大学」初代学長、辰巳砂昌弘さんです。

辰巳砂先生は1955年(昭和30年)大阪府箕面市のお生まれ。1978年、大阪大学工学部応用化学科を卒業、1980年、大学院工学研究科応用化学専攻博士前期課程を修了。1980年4月、大阪府立大学助手として勤務、大阪大学で工学博士号を取得し1988年9月から1年間、アメリカのパデュー大学、アリゾナ州立大学で博士研究員をつとめられました。1991年大阪府立大学工学部講師、1993年工学部助教授、1996年教授に就任。その後、大学院工学研究科副研究科長 研究科長を歴任し2019年から大阪府立大学学長をつとめてこられました。無機材料化学、固体イオニクス、ガラス科学がご専門の辰巳砂先生、箕面生まれで池田高校、大阪大学と北大阪で過ごすことが多かったので、堺市の府立大学に着任当初は人の気質の違いにおどろかれたそうです。新たに誕生した「大阪公立大学」は、中百舌鳥、杉本等のキャンパスに加えて、2025年には森之宮キャンパスが開設されます。いまや南大阪にもすっかりなじみ、オール大阪で世界に羽ばたく新大学の旗振り役として活躍される辰巳砂学長。先日、中百舌鳥キャンパスでお会いして、おやじバンドのボーカルもつとめるという辰巳砂先生のファンになったというノイリン、さっそくお話をはじめてもらいましょう。

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