今夜のお客様は第25回なにわ大賞を受賞した「一般社団法人チャーミングケア」広報の石嶋壮真さんです。
大阪府池田市の石嶋壮真さん、現在高校2年生の16才。小学校2年生の時に急性リンパ性小児白血病を発症。いま、この小児がんを克服した石嶋さんは、小児がん治療による見た目の変化の影響について医療・研究機関との共同調査に取り組んでいます。病気や障害を抱える子供たち、そして家族が必要としているケアを届けるための活動に取り組む「一般社団法人チャーミングケア」。壮真さん自身の小児がんの経験をもとに、お母さん石嶋瑞穂さんとともに立ち上げた活動です。がん治療に伴う見た目の変化で生じるつらさを軽減する支援は「アピアランス(外見)ケア」と呼ばれていますが、病気を経験した子どもたちに必要なことは単なる「治療」ではなく、「自分のことばで、自分の人生を歩めるようになる」ための支援です。さらに「支援される存在」ではなく「自分の人生を選び取る存在」としてつながる道。医療でも制度でもカバーできない「ケアの隙間」に目を向けて、これまでの支援の在り方を問い直していま注目を集めています。チャーミングケアでは広報を担当、WEBマーケティングのインターンとして企業で実務経験を積み、メタバースの運用、ECマーケットモールや講演など支援活動に取り組む石嶋壮真さん。週に4回は近所の八百屋さんでアルバイト、最近はDJにはまりレコードや機材収集にバイト代を注ぎ込んでいるそうです。今月は小児がん啓発月間です。私たちも「小児がんアピアランス(外見)ケア」を学びながら、大人の文化村らしく石嶋壮真さんの素顔にもせまってみたいと思います。

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今夜のお客様はいま神戸で上映公開中のドキュメンタリー映画~あるリードオルガン修復家のあしあと~「風琴」の監督・構成をつとめる黒瀬政男さんです。
黒瀬さんは1954 年生まれ、広島市のご出身。1977 年大阪芸術大学映像計画学科を卒業。映画、テレビ番組、ラジオ番組、CM等の制作に携わり、制作会社勤務を経て1992 年、フリーディレクターとして独立。2000 年、黒瀬映像演出事務所を開設。1996 年から 2025 年、関西大学社会学部非常勤講師として、映像制作実習を担当。人権や社会にフォーカスをあてたド キュメンタリー制作、若い人たちの制作指導をしながら、監督、脚本、プロデューサーとして活躍されています。2022年、ニューヨーク・インターナショナル映画賞ファイナリスト、国際ニューヨーク映画賞ベストドキュメンタリー、むのたけじ地域・民族ジャーナリズム賞ほかを受賞した「ワタシタチハニンゲンダ」(高賛侑監督)の編集を担当。2022年、プロデュース・撮影を担当した映画「今日が世界のすべて」(大間栄美監督)はカンヌショーツ監督賞にノミネート、ニューヨークシネマトグラフアワードでは最優秀プロデューサーに選出、世界で15 以上の受賞をされました。現在公開中の作品「風琴」。昔、学校の教室で見かけた木製の足踏みオルガンは、明治時代に「風琴」と呼ばれ、明治から昭和にかけてなじみの深い楽器でした。しかしいま、この足踏みオルガン「リードオルガン」を製造するメーカーは世界を見渡してもどこにもありません。長野県在住の数少ない修復家、和久井輝夫さんが日本各地で手がける修理の様子を追うとともに、リードオルガンの歴史と、その魅力を支えるさまざまな人々を描くドキュメンタリー映画として制作されました。今夜は、神戸に続いて8月16日からは大阪でも公開予定の映画「風琴」について、そして映像・演出の世界で活躍される黒瀬政男さんをご紹介します。

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今夜のお客様はいま国立文楽劇場で開催中の~2025大阪・関西万博開催記念「人形浄瑠璃文楽夏休み特別公演」から文楽太夫の竹本千歳太夫さんにお越しいただきました。
竹本千歳太夫さんは1959年5月東京生まれ。1978年、人間国宝、四代目竹本越路太夫に 入門。翌年、竹本千歳太夫を名乗り大阪・朝日座で初舞台。2005年、人間国宝、八代目豊竹嶋太夫門下となります。1999年度の芸術選奨文部大臣新人賞、 2016年度の大阪文化祭賞優秀賞、2020年度の国立劇場文楽大賞、2021年度芸術選奨文部科学大臣賞など多数受賞され、2022年4月、物語のクライ マックスを語ることが許される「切場語り」に昇格。令和6年春の紫綬褒章を受章されました。今夜は現在公演中の第179回「令和7年夏休み文楽特別公演」の見どころ、そして東京の下町、深川生まれの少年がいかにして文楽太夫をめざしたのか、たっぷりと語っていただこうと思います。

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