おとなの文化村 (064回) 映画絵アーチスト 八条祥治さん
今夜のお客様はいまは懐かしくなってしまった映画館の看板を描く映画絵のアーチスト八条祥治さんです。
八条さんは1956年大阪市のご出身。学校を卒業後建築会社のサラリーマン生活をしていた八条さんですが1981年 映画看板絵師である父親の八条孝昌(たかまさ)さんが立ち上げた映画看板制作会社『八条工房』に弟子入りし看板絵師の修業をはじめます。以来 主に道頓堀、千日前、梅田、和歌山など関西一円の映画館の劇場正面にある手描き映画看板をてがけることになります。当初は順調に仕事が進んでいましたが 90年代初頭のバブル崩壊と時を同じくして 各地にシネコンが進出することとなり 老舗映画館が続々閉館となり仕事も激減 最後の仕事先であった道頓堀の映画館が閉館した2007年に 師匠である父が他界。親から受け継いだ 手描き看板の技術を後世に残したいとの想いが強まり 今年3月に「大好きなスターやタレント、恋人や大切な人を描いてみませんか!」をキャッチフレーズに 「映画絵倶楽部」をスタートコンピュータグラフィックスでは出せないぬくもりのある手描きの看板絵にこだわり続ける毎日です。