おとなの文化村(785)  原爆句集『広島』を歌う「朗読モノオペラつなぐ」オペラ歌手 小暮沙優さんです

今夜のお客様は原爆句集『広島』を歌う「朗読モノオペラつなぐ」のオペラ歌手の小暮沙優(こぐれ さゆ)さんです。

小暮さんは東京都出身。東京藝術大学卒業、同大学大学院修士課程修了。昭和音楽大学大学院博士後期課程修了。博士号(音楽)取得。二期会オペラ研修所第58期マスタークラス修了。2018年にソプラノ・ドラマティコ・ダジリタに転向。以来、ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスなどの作品を中心にレパートリーを広げられます。特にブリュンヒルデやトゥーランドットは、メトロポリタン歌劇場をはじめ国際的な歌劇場の音楽スタッフから非常に高い評価を受けられています。昨年の夏、広島の民家から、68年前、昭和30年に刊行された、原爆合同句集『広島』が大量(500冊)に発見されました。著名俳人から、被爆後いく日か後に亡くなった10歳の少女まで545人、1,521句が収められていました。尼崎に本拠を置く「里」という俳句同人誌で50歳以下の若い俳人たちに読後感を書いてもらう特集においてソプラノ歌手の小暮沙優さんが震えながら句集を読んだあと、「この俳句群に曲を付け、私という〝楽器〟を通して歌う」と決意されました。自分の声を、肉体を、精神を媒体として、己の逡巡も、震えも、弱さも媒体として、この幾百の句を伝える行動を、声楽家として始めねばなるまいと考えるようになられたのです。それが、「朗読モノオペラ つなぐ」の公演です。原爆投下という凄惨な事実は、被爆者の高齢化などに伴い、残念ながら風化しつつあります。小暮さんは、市井の民の一人として、音楽を愛し、言葉を大切にする者の一人として、この夏、句集『広島』を 広島・神戸(8/4阪急六甲・音楽ホール里夢)・東京 で歌われます。本日は「おとなの文化村」のスタジオに小暮さんに来て頂き、モノオペラの出演・企画・構成・作曲についてお話頂きます。また、この句集を小暮さんに紹介した、里俳句会の代表・島田牙城さんにも加わっていただきます。

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