おとなの文化村(394回) 雑誌「上方芸能」編集長 広瀬依子さん

今夜のお客様は、雑誌「上方芸能」編集長の広瀬依子さんです。

広瀬さんは1988年立命館大学を卒業、翌年に上方芸能編集部に入社、編集次長をへて、2008年から編集長として活躍されています。文化庁芸術祭、文化庁芸術創造活動特別推進事業、大阪文化祭、吹田メイシアター人形劇コンクールなどの審査委員や、日本芸術文化振興会の専門委員などを歴任されています。1968年創刊された「上方芸能」は、創刊から100号までは「伝統芸能の発展のために」を旗印に、101号以降は「芸能文化のひろがる都市に」を旗印に掲げて現在に至っています。能・狂言、歌舞伎、文楽、日本舞踊、上方舞、邦楽、現代演劇、歌劇、落語、漫才、浪曲、講談など幅広いジャンルを毎号紹介、また、さまざまな角度からの特集企画や、舞台評、公演記録、芸能資料の翻刻、紹介などを連載。平成5年度には、社団法人演劇興行協会より、建設的に問題を捉え演劇芸能の普及に貢献したとして表彰を受けました。しかし残念なことに本年5月発行の200号をもって終刊することが発表されました。創刊者で編集発行人を務める木津川計さんには、第135回に登場いただきましたが、その半世紀近い歴史をもつ「雑誌・上方芸能」最後の編集長となる広瀬さんから、雑誌・上方芸能や大阪の芸能文化など、思いのたけを語っていただきましょう!

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おとなの文化村(393回) 人形座「木偶舎」主宰 勘緑さん

今夜のお客さまは、人形座「木偶舎」を主宰されている「勘緑」さんです。

勘緑さんは、1955年徳島県池田町の生まれ。高校の頃から人形を遣い、早稲田大学で演劇を専攻、中退して1977年文楽の世界に飛びこみます。1979年、人間国宝・二世桐竹勘十郎師に入門。1987年から、同じく人間国宝の三世吉田蓑助師に師事されます。そして、人形浄瑠璃の普及・発展と文楽人形の新しい可能性を求めて、2012年1月、33年間在籍した文楽座を辞しフリーの人形遣いとなります。主催する「木偶舎」では、各地で自然との融合や他ジャンルの音楽・演劇との接点を求めた文楽人形の可能性を追求し、劇場の枠を越えた独自の野外劇場を企画・演出(「母情落日斧」「化身恋終焉」など文楽の新作の脚本・演出)を手掛け話題に。2012年9月 音楽と伝統芸能とのコラボレーションとなる 音楽人形劇 「新釈 姥捨山」を発表。2013年5月には人形とバレエが融合した作品「ペトルーシュカと私」、2014年3月に講談、シャンソン、フレンチジャズとの共演「愛の讃歌 エディット・ピアフ物語」に参加。一方、全国各地の人形芝居の指導・演出や、徳島県の農村舞台復活にも積極的に取り組み、「勘緑塾」という、三人遣い人形の基本操作を習得するための教室を、徳島市 福岡市 大阪市で開塾。プロのみならず、アマチュアの人形遣いも養成されています。そして、来る1月31日、人情浄瑠璃ゆかりの地・道頓堀で「浄瑠璃へ行こう!~エディット・ピアフ物語」を再演されることになりました。今夜は、公演のご紹介をはじめ、勘緑さんの活動に迫りたいと思います。

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おとなの文化村(392回) 大阪観光局理事長・観光局長 溝畑宏さん

今夜は2016年新しい年の幕開けにふさわしいゲストをお招きいたしました。大阪観光局理事長・観光局長の溝畑宏さんです。

溝畑さんは昭和35(1960)年、京都府のお生まれ。お父様のお仕事の都合で6歳からフランス、イタリアで少年時代を過ごされます。帰国後は京都で中学・高校時代を過ごし、野球部で自由闊達に活動されたとか・・・。昭和60(1985)年、東京大学法学部を卒業後、自治省に入省。北海道庁出向、行政局(行政体質体制整備室長補佐)理事官をへて、平成2(1990)年に、第二のふるさととなる大分県へ出向。平成14(2002)年、県企画文化部長に就任。この間、「立命館アジア太平洋大学」の設立や、「サッカー・ワールドカップ大分誘致」などに尽力。平成16(2004)年には、「大分トリニータ(株式会社大分フットボールクラブ)」の社長に就任、J1昇格・ナビスコカップ優勝という偉業を達成されました。その後、平成22(2010)年、国土交通省観光庁長官に就任、東日本大震災の災害を乗り越えるべく様々な復興促進に取り組まれました。長官退任後は、震災復興に尽力された現場の方々に感謝の気持ちを伝えたいと「自転車による、みちのくひろし旅」、1600キロの東北走破などを実践しながら、観光立国ニッポンをめざす活動に奔走。そして、昨年平成27(2015)年4月に、関西財界・大阪府・大阪市からの要請をうけ「大阪観光局、理事長・観光局長」に着任。ふるさと関西への恩返し、大阪を世界に誇れる観光都市へと、日々いちびり・・・いえ邁進されています。『観光は地域の総合戦略産業』というキーワードは、奇しくもわれらが文化村ノイリンの持論でもあったということで意気投合したという二人。いちびり同志の、楽しくもマジメなトークをとくとお楽しみいただきましょう。

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