171 下積み時代の苦い思い出 高嶋ちさ子 ②

この間、50年近く前の(中学時代の)学友たち男女数人と一杯やっていたら、興に乗ってきた昔から小柄だったI君から思わぬ話が飛び出してきた。

“俺なァ~、中2の時、年下の和田アキ子にボコボコに殴られたことがあったんや‼あいつホンマでっかいし……”

少々がらっぱちのI君が急に殴りつけるような口調になってきた。ゴッド姉ちゃんことアッコはその頃から不良番長で喧嘩は負け知らずやった。(アッコのプロフィルに真田山小学校とある。ありゃ、ヨッサンの後輩や。何故か我々の中学の名前は消えていた……もしかしたら退学になったのか⁉……内緒やで)

さてさて、我らが高嶋ちさ子さん。これまた“わんぱくでもいい、逞しく育って欲しい”を地でいく彼女。兎に角、クラス全員の男の子が喧嘩で負けてすごすご帰ったという。その為にがなり立てるちさ子さんの声は女性版“森進一”になってしまったらしい。

いやはや逞しい⁉彼女はスポーツ万能だったし、ヴァイオリンも恩師徳永二男さん(当時、NHK交響楽団の名コンサートマスター)に可愛がられ(ビシバシ稽古をつけられ)上達。そんな彼女にお婆ちゃんが一言……。

T:高嶋ちさ子 Y:ヨッサン

T 「そうなんです。“運動選手は息は短いだろう……ちさ子、でも音楽家は死ぬまで出来るじゃないの”って言われたんです。その当時はそうだったんですけど、今は(スポーツ選手も)引退してキャスターになったり、色んな仕事がありますが。お婆ちゃんにそそのかされて、“じゃあ、音楽家かナア”と」

Y 「でも、(今から思うと)お婆ちゃん有難うでしょ!!?」

という訳で、恩師・徳永先生が卒業された桐朋学園に行きたいと一心にヴァイオリンとの格闘?が始まったのです。そして桐朋を卒業後、自らアメリカのイェール大学音楽部大学院に入って修了。1997年から日本での活動が始まりました。……がしかし。

T 「今年で16年目。あっと言う間で。でも最初の5年ぐらいは“自称ヴァイオリニスト”みたいな感じで、仕事もたいしてなかったんで。やっと食べられるようになったのは、ここ10年ぐらい。でも食べられるようになってもなかなか仕事が回ってこない」

Y 「キャンペーンで、キャバレーに行ったってホント⁉」

T 「そんなことありましたネ。お客さんが数人だけだった……あれは“水戸”ですね。あハハハハハ……(執念のように覚えてるちさ子さん)キャバレーっていうか、ホテルの地下のバーみたいなところで、お姐ちゃんと飲むお店だったんですけど」

Y 「自分のCDのプロモーションやね。それと指折り数えるぐらいしかお客さんが入っていないと切ない、悲しいよね⁉」

T 「ホントそうですね。会場が大きければ大きいほど空席が目立つじゃないですか!だから800人、1000人近く入るホールで、どう数えても“60人いないよな”って時もあって、来ているお客様が申し訳ない顔するんですよ。せっかく来て下さってる方も関係者だったりすると“ホント、どうしよう?”って思いますね」

思い出したくない苦汁を笑いながらペロリと舐めるちさ子さん。今年も大統領のように働いてはります‼

高嶋ちさ子のニューアルバム「ロマンティック・メモリーズ~マイ・ベスト・クラシックス」は9月4日、日本コロンビアから発売=写真=

彼女の夢は“自分のオーケストラ”を作ること。それが無理ならと2006年“高嶋ちさ子と12人のヴァイオリニスト”を結成。姉御肌ぶりを発揮。

その“高嶋ちさ子と12人のヴァイオリニスト”のコンサートは10月26日(土)16時からザ・シンフォニーホールであります。(よしかわ・ともあき FM大阪くらこれ企画プロデューサー)

171takashima

高嶋ちさ子さんのニューアルバム・ジャケット

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