038 大女優の改名の由来は…!? 渡辺えり

なにわのヨッサン とっておきの【音楽交遊録】・・・・吉川智明(038)

今回、ご紹介するこの方が、3年前にこんなことがあったと仰天話しをしてくれました。

「朝、8時半に“名前変えなさい”って(〇〇さんから)電話がかかってきて、(その時)本当に調子が悪くって、扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう) になって、手術しないと死んじゃうって。ただ、手術しても50 %の人が亡くなる場合があるんです。で、ホント痛くて苦しい…思いをしている時に、何にも(この病名を)言ってないのに“名前変えないと大変なことになるわよ!”“あ、変えます‼”って、その場で言ってしまって、2週間後に変えちゃったんです~」

こう語った女優の渡辺えりさん(旧姓・旧芸名は渡辺えり子)。〇〇さんは前回ご紹介した美輪明宏さんだったんです。

ヨッサンは今年も沢山の一芸に秀でた方にお会いしたけど(仲道郁代、熊本マリ、五嶋みどり、香寿たつき、浅野ゆう子、麻実れい、鳳蘭、大地真央…あっ、男を書くのを忘れてた…)その中で一番強烈で意外だった方。それが、渡辺えりさん。なんてったって、事前調査で“芸能界では女帝として君臨している実力者”という文言が…恐ろしい…マイクが震えてきそうな…“ままよ!当たって砕けろ”

暑中(7月中旬)に来阪した渡辺さん。目的は8月18 、19 日に難波精華小劇場で上演する一人芝居“乙女の祈り” のキャンペーン。ヨッサンが制作している関西のクラシック音楽界を応援する番組“おしゃべり音楽マガジンくらこれ!”…で渡辺さんのインタビューを流すことに。何でクラシック番組で渡辺さん?実はな、なんと渡辺さんは大のクラシックファンだったのであります。

「ちっちゃい時に、父親が“新世界”(ドヴォルザーク)が好きで、その曲を赤ん坊の時に起きると(レコードを)かけてて、それで、お風呂に入りながら“と~おき、やまに~、ひ~ はおちて”って(家路を)歌ってた。それが、ず~っと頭にあって、それと“冬の旅” ですねシューベルトの、それも聴きながら“ラ、ララ、ラン、ラ、ラララ~”、育ったんですよ小学校の時に。」(“冬の旅”から“郵便馬車”を口ずさむ。いやはや上手いもんや渡辺さん!それもその筈、小学校は声楽クラブ、中学校は合唱部、高校でやっと念願の演劇クラブだったとか)

以来、グループサウンズやらジャズも好きになった渡辺さん。クラシックだけは、ず~っと聴いているとか。聴きながら戯曲を書いてはクラシック音楽をいろいろ使用する…(たとえば、指定曲…フォーレの“夢のあとに”を聴きながら“夢を見ました…”っていう長台詞が書いてある)

そうか!渡辺さんは単なる女優ちゃうねん…演出家、劇作家や。戯曲はいつごろから書いてはったんですか?ここで仰天発言…

「小学校のお誕生会から。今で言う戯曲ですね!皆、集まって、誰それちゃんのお誕生会があるから、そこで何かやりましょうっていうと、自分が本を書いて、皆で練習したんですよ!(キァ~…!?とヨッサンの奇声)こないだ、ケーキ屋さんやってる小学校の同級生が曰く、“その頃から(渡辺さん)泣きながら演出してたわよ!違う!何で出来ないの?とか。全然変わっていないね”って言われて。喜怒哀楽、気丈が激しい性分は今も続いているのか…!??

今年4月から連載させて頂いている“音楽交遊録”。よくぞこんなに多くの著名人にお会いできた(できる)と我ながら驚いています。今年亡くなった“出会い人”…音楽ジャーナリスト粟飯原眞さん、コントラバス奏者奥田一夫さん、音楽評論家小石忠男さんに感謝。私事ですが、今月11 日に永眠した私の父… 親父にも“ 抱え切れないありがとう!”を捧げたい。それではよいお年を!(よしかわ・ともあき FM大阪くらこれ企画プロデューサー)

watanabe

渡辺えりさん

 

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