124 寅さんのマドンナ、婆さん役に⁉ 浅丘ルリ子 ①

最近、電車内での置き忘れが相次いでいます。先週、いつもは急行で帰るヨッサンだけど、大阪民主新報の“クロスワードパズル”で頭の体操⁉をする為にすいている鈍行で…南海本線貝塚駅は難波から各停で23個目だから…ゆっくりタテ・ヨコを埋めていたら“カイヅカ~”のアナウンス。慌てて降り立ったら、脇に置いていた紫色の布袋を忘れたことを家に帰って気が付いた。直ぐに貝塚駅に連絡。車庫に鎮座したままの袋を羽倉崎の駅員さんが、翌朝連れ戻してくれはった。中には宝本“寅さんの歩いた日本”と、これがないと困る能率手帳が…あ~よかった。

本日、京都四条南座で開催中の“山田洋次の軌跡”に向かったヨッサンはまたしても車内に置き忘れ…今度はショルダーバッグを。いつもはJRで向かう京都だけど、今回は京阪特急。愛読中の“さいごの色街 飛田”(井上理津子著。ヨッサンが毎年司会をしている“なにわ大賞”の今年の準大賞受賞作。必読書やで‼なんちゅうても男と女の…)目を皿のように、食い入るように読んでいた筈なのに“ふっかふかのロマンスシート”がなんでやろ?!…夢見心地に。“祇園四条~”のアナウンスでホームに飛び出した。20分後、出町柳からバッグが戻ってきた。

それにしても山田洋次監督は抱え切れない“宝物”を残して下さったが(その山田洋次監督の魅力は上記“編集長のわくわくインタビュー”をお読みいただくとして)ヨッサンが“寅さんシリーズ”に登場したマドンナにマイクを向けた方の中から、今回はこの方に。その名は…マドンナ登場最多4回の浅丘ルリ子さん。寅さんこと渥美清さんが亡くなったのは1996年8月4日。渥美さんの葬儀で弔辞を読まれた浅丘さんの姿がいまだ忘れられません。

もし渥美さんが生きてらっしゃったら84歳。今、浅丘さんは72歳。その浅丘さんにお会いしたのは今年の3月4日。場所は大阪歴史博物館の館長の応接室。“窓から見える大阪城の威容な佇まい。梅の香りが…”なんて悠長なことを言ってられない。下(3階)で行われている“大阪アジア映画祭2012”の記者会見を終えて、間もなく浅丘さんが上ってこられる。録音機の体調?は大丈夫か…いつも以上に念入りにチェック。

果たして…浅丘さんがお越しになった。ソファに身を沈めるなり一言“(煙草)いっぷくさせて下さいね”その仕草…“めっちゃかっこいい‼ホンマにこのお方70歳越えてるんかい⁉いや~大女優や‼”とっても華奢なのに華やかな風格。今回は2011年に公開された映画「デンデラ」の演技に対して“主演女優賞”を受賞。そのインタビュー収録。(ヨッサンの本心は“寅さんの思い出”を語って欲しいけど…)

映画「デンデラ」は…東北の風習。70歳になったら姥捨山に捨てられる(今までの作品はここで終わっていたけど)今回は、捨てられたお婆さんたちが生きて、そのあとどうするか⁉捨てられたお婆さん達が共同体を作り、50人集まったところで、捨てた村人に復讐する…という凄いお話。つまり登場人物は全員70歳以上100歳まで。

A:浅丘ルリ子

A「いろいろごちょごちょあったんですが出演させて頂いたんです。私は丁度70歳で、ピッタリの自分の役でしたから、そういう意味でもやろうという気持ちになった1つですね」

考えたら出演者が70歳以上…そんな映画って…日本であったかナア⁉

A「だから、こういう機会はめったにないと思って、出させて頂いた」と語る浅丘さん。でも即OKとはいかなかった…と???監督は天願大介52歳…あの姥捨山伝説の映画「楢山節考」でカンヌ国際映画祭グランプリに輝いた今村昌平監督の息子さん。なんというご縁、さて、その秘話・裏話とは??!(よしかわ・ともあき FM大阪くらこれ企画プロデューサー)

 

浅丘ルリ子さん出演の映画「デンデラ」より

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