息を呑むような贈り物を貰った事ってありませんか!?それも飛びっきりの…。あれは丁度1988年8月の今頃、ヨッサンが向かったのはオーストリアの第2の都市、そう!あの神童モーツァルトが生まれたザルツブルグ。
目的はザルツブルグ音楽祭で上演されるオペラ観賞。出し物は帝王カラヤン指揮するモーツァルトの“ドン・ジョバンニ”。カラヤンの生オペラを観るためにやって来た。(なんせこのチケット代が54000円。カラヤンは5回公演する予定だったけど、我々が観たのは3回目。で、カラヤンは4回目からは体調不良でキャンセル。次の年にカラヤンが亡くなった…と言うことは…ヨッサンは“カラヤン最後のザルツでのオペラを堪能したラッキーマン)
その前日、我々はまさに風光明媚なザルツカンマーグートめぐりをしたのです。眠るように静かなエメラルド・グリーンの湖の周りには、アルプスの氷河が削りとった険しい山々が、拳を上げながら雄々しくそびえています。教会の白い塔や家々の白壁が湖水に影を落とす風景…ヨッサンの使い捨てカメラが絵葉書に使えそうなスナップを映し出してくれます。ご覧あれ!!ヨッサンと同じように、この夏、夏休みをとれなかった方もご一緒に旅しましょう!
♬ “このザルツカンマーグートはあの映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台になったんですヨ!!”“この教会がトラップ大佐とマリアが結婚式を挙げるシーンで使用されたモントゼーの大聖堂”“この建物はトラップ邸として使用された邸宅です!”…とツアーコンダクターが教えてくれました。
“ウィーン~ザルツブルグ オペラの旅!!”と銘打ったこのツァー案内パンフには“サウンド・オブ…”の“サ”の字もなし…まさに息を呑む贈物を貰った喜びに浸ったのであります。
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さて、もう一度ザルツカンマーグートへ行ってみたいと考えていたら…劇団四季によるミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」が9月11日から大阪四季劇場で始まるやおまへんか!!
あの「キャッツ」や「オペラ座の怪人」の音楽で有名なアンドリュー・ロイド=ウェバーが自らプロデュース。先日、マリア役の1人(トリプルキャスト)井上智恵さんにインタビューしたら、いやはや彼女はマリア役になるべくしてなったお方だったのです。
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井上智恵…19??年12月10日 熊本県生まれ、熊本県立第一高等学校卒、東京芸術大学卒、1994年に劇団四季付属研究所(32期)入所。
このプロフィルの行間を覗いてみると…小さい時から歌が大好きで、幼少の頃から教会に行って賛美歌を歌っていた(修道女見習だったマリアとの共通点がこの頃からあった)。
小学校の頃、熊本少年少女合唱団に入った…何故なら“人前で歌いたかったんですヨ”と井上さん。そしてこんな話をしてくれました。
「熊本だったのでよく阿蘇山に父の車でドライブに行きました。阿蘇山の草千里って、ひろ~い、草が千里ある大草原で、馬や牛が放牧されてるんですが、母にその草原の離れた所に立ってもらい、私が声を出して歌うんです…遠くの母が“まだ(声が)聴こえない!”“まだ聴こえない!!”それで何回も何回も歌ってたんです。それが“サウンド・オブ・ミュージック”の冒頭でマリアが歌うシーンとそっくりで、幼い頃に既にマリアを体験してたんですヨ!!」
なるほど!ただし当時、井上さんが歌っていたのは“日本の民謡”でした。(よしかわ・ともあき FM大阪くらこれ企画プロデューサー)
劇団四季「サウンド・オブ・ミュージック」でマリア役の井上智恵さん
映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台になったザルツカンマーグート