015 夏休み番外編 五感がフル満足した山里のお店

 なにわのヨッサン とっておきの【音楽交遊録】・・・・吉川智明(015)

“デンスケ”と聞いて、取材用の運べる(可搬型)テープレコーダーであると答えることが出来る方…少ないでしょうネ! なんで“デンスケ” というのか?実は漫画なんです!(へェ~ そうかいな…の声)約60 年前、毎日新聞に連載された横山隆一の漫画“デンスケ” がそれ。デンスケ君がお仕事で街頭録音を行う事になり、可搬型録音機で収録に挑む…そこから“デンスケ”と呼ばれるようになったとか。

それにしても新人の頃の“デンスケ”は重たかった!肩が食い込み悲鳴を上げそうな時も… 5、6キロはあったでしょうか。それに1970年代後半から使用したステラボックス(ステレオ収録可能)録音機は重いだけでなく高い(高価… 70 万円以上する)ので、出張時に持っていくのは一大事。新幹線に乗る時は網棚に置けない。居眠りして盗まれたらえらいこっちゃ!トイレは出来るだけ我慢。耐え切れなくなったらこのステラボックスを赤子を抱きしめるように抱えて…⁉

そんなこんなのデンスケ行状記の中で、味よし、目によし、耳によし、心によし、まさに五感がフル満足した取材がありました。これから夏休みシーズンというわけで今回は、ヨッサンのイチ押しスポットを紹介させていただきます。

あれは1984年…。カップルが喜ぶ耳より情報をお届けする○ ○ 殿提供番組「愛のハッピーモーニング」の取材でした。関西を離れてドライブがてらでかけることが出来る穴場を紹介しようと、我々取材班は、大阪駅から中国縦貫のハイウエイバスに乗り込み…目指すは岡山県津山市上横野にある“紅葉亭”。

大阪駅から約3時間、我々は大自然のシンフォニーが聴こえてきそうな山小屋風のお店に辿り着きました。まさに山里、奥座敷。耳に心地良い清流の響き。横野川の源流には、一の滝、二の滝、三の滝があり…ひや~!水しぶきが涼風に運ばれてシャワー欲。さァ~森林欲を楽しんだらいよいよ食欲で~す。ダイナミックなジンギスカン! 歯ごたえ滑らかなラム肉に、このあたりの農家の方が作った自家製の椎茸やピーマン、南瓜のデッカイ事。ジャンボ薩摩芋に目もジャンボ!これで一人前1 300円!三人で食べても二人前で十分。残ったら家に持って帰るオヒトも多いとか。

それから皆さん、ここ“紅葉亭”名物は流し素麺。薬味が9 種類で、たった300円やった。大きな丼に特盛素麺を竹の筒にグッドタイミングで流していく…のをキャッキャッと言いながら胃袋に流しこんでいくファミリーやカップル。

このあたりは1960年代から過疎化が進み、皆な街へ街へ、そこで歯止めにと始めたのがこのお店…農家の方々が共同で経営したのが“紅葉亭”の始まり。「誰にもお話し(宣伝)もせず始めました。最初は全然ヒトがやって来ませんでした。そのうちに一人、二人…。“いい所にお店が出来た”とそのお客さんが知り合いと訪れる、また、その知り合いのヒトがまた知り合いを誘って…。」と店主の友実(ともざね)さん。

その後98 年に台風で甚大な被害に遭うも再興、先日、紅葉亭に電話すると、なんと友実さんが出られました。あの頃とほとんど値段も変わらず。

紅葉亭までの道のりは狭くガタガタ…デンスケが故障しないように大事に大事に抱っこ!一番上流の3の滝を目指し、滝の音を収録し、リスナーに届けようとするも、デンスケの重みに耐えかね、水しぶきはマイクにとって天敵ゆえに収録断念。

それにしても滝の水で冷やしたビールとバーベキューのうまかったこと!春の新緑、夏の涼味、秋の紅葉、冬の氷雪…。営業は4月~ 11 月。お問い合わせは08 68・27・2577まで!(よしかわ・ともあき FM大阪くらこれ企画プロデューサー)

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ジンギスカンを前に番組の相方ノンちゃん(左)と、アシスタントのジュンちゃん

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津山紅葉亭で、友実さんにインタビューするヨッサン(1984年)

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